光と人間の運動性について

2018/10/04

 読者の皆様へ。

 光と人間の運動性について考えましょう。

 太古の昔、人間の祖先は、昼に活動して、夜は身体を休めていました。何故なら、光(火)を

開発していなかったからです。

 当然、雑食であった人間は、自然界で採れる物を、生で食していたに違いありません。それ

は、肉食獣や草食獣と同じで、内臓を荒らす虫や、食中毒に悩まされていたでしょう。身体に

も、沢山の寄生虫がいて、ノミやダニにも苦しめられていたはずです。

 住居を作る能力はなく、洞窟、安全な洞穴で生活していたはずです。

 暗闇に人間の目は適応性を示さなかった分、日中の太陽の昇っている時間帯は人間の活動範

囲で、夜には肉食獣の奇襲に怯え、恐怖の中生活していた。だからこそ、人間は光に畏敬の念

を持つに至った。

 昼に活動する動物と、夜に活動する動物。それぞれ、独自の目の発達と進化を遂げた。

 人間は幸いにも、光を取り込む眼を手に入れた。大体、どんな色彩も見れる様に眼を発達さ

せていき、昼間の生活リズムを作り上げた。

 光、火を怖がる動物はいくらでもいる。動物でも、夜に火に怯える動物、反対に光に群がる

虫等がいる。魚もそうである。闇に紛れて人間は何かをする事は無かった。

 時代は下り、人間の知恵が発達してくると、戦争では闇討ち、その他、社交場となっていっ

た。しかし、夜に定期的に行動をしている人は、生活のリズムを崩しやすい反面、物事、特に

、勉強などの考え事に集中しやすくなった。

 これは、色々な意見があると思いますが、朝方に脳の記憶力が働く人(勉強が進んでも物事

が記憶できない場合がある)、夜に脳の記憶力が働く人。この違いは、睡眠にあると思われる。

短期間の記憶力は、試験前に朝起きて勉強をして試験に臨んだ方がいいが、長い記憶力は、寝

て記憶の整理を脳がするから、一概には言えない。

 むしろ、夜に塾で勉強をしている子供は、集中力が増し、成績が伸びている。昼は活動の時

間であり、夜は身体を休めて頭の整理をする時間でもある。夜に眠ると、前日の数十%の記憶

は失われている。インパクトのある出来事以外は。

 光は記憶をする重要な要素だ。しかし、現実に見たサッカーの記憶より、勉強で記憶力を

働かせた勉強の方が頭に残る。サッカーの試合は、せいぜいゴールシーンくらいだ。この原

因は、脳の記憶を司る情報伝達方法にありそうだ。他人の動きを目で追うより、自分の考え

で動いた行動が、より鮮明に記憶される。

 目から入ってきた映像を、記憶するか否かを、自分自身で決める。これは、恐らく脳の使

用場所が違う。記憶は、映像記憶と、保存記憶がある。映像記憶は光によるものだが、伝聞

(授業等)で人から聞いた小話は、よく記憶される。脳で想像力を働かせるからだ。さも、自

分自身で経験したように、想像の中の光と共に想像した映像を記憶する。

 不思議なことだが、想像力にも光と色が伴うのだ。例えば、茶色い犬と日本人が言われて

考える犬は柴犬として、形状、大きさ、色艶、表情まで、光を当てた状態で想像を巡らす。

 暗闇を想像してみて下さいと言われて、やはり光とのコントラストで想像力を働かせる。

想像の夜景を想像する人もいる。

 結論からいうと、目で見た映像は、写実過ぎて細部を消し、サッカーのゴールシーンは、

半分、テレビの映像のぼやけた記憶として想像力の記憶として記憶される。現に、スタジア

ムに足を運んで見たゴールシーンは、覚えているはずがない。

 人間は対象の光の部分を見て、ゴールを決められたキーパーの動きを記憶していない。

 続きはまた今度に。

                             2018年10月4日 著者