人類を救う知的生命体と広大な時間的距離(SF)~有限大地からの救出~
序章『 地球上のエネルギー枯渇 』
地球惑星の窮屈さは、人類史上に遺る時代と成っている現代の大地で、人類の『人口』は飽和状態に直面していた。その科学技術的な限界は、『現実世界』をより明解にしようと試みる事を課題として、細部までの『物質』の成り立ちを把握しようとして『計算』で自然界を支配しようとの挑戦の只中に居た。
『大地』は有限であり、『天』は無限である。人類は、大地から離れて空を飛行機で飛び、少しの時間的な短縮を持って、大陸から大陸へと旅行をして、見知らない異国の空港に降り立ち、多くの荷物を抱えて、異なる太陽に見える異国の街並みを散策している。行き着いた先の大地での目的は、大抵の人はその国の市民達と仮初の出逢いとコミュニケーションを求めた『肌』と『身体』を重ねようと試みた願望であり、その『経験』と『身体全体で感じ取る感触』は、短い人生を『謳歌』しようと考えている人の性であるかも知れない。
何故ならば、地球上の大地には、命の制限を抱えた様々な生命が息吹を持って世代を繋いでいるからであり、それらの異なる種の生命は、限りある時間の中で、精一杯に生命としての輝きを放つ『細く長く』生きるか、『太く短く』生きるかと云う選択肢を超えた、『運命』に翻弄をされて居る。
昼間の『太陽』は人類を暖めて熱を与えようとしているかに思えて、夜の星々は人類の導き手として『無限の空間』への招待をしているように『誘って(いざなって)』いた。
138億年との『観測的』な宇宙年齢の数値データは、人類の科学発展と発達により弾き出された『究極』の結論であった。何故ならば、人類は数値で物事を『定量的』に指し示す事で、小さな微細な『原子核』から、巨大な広大な『宇宙』までも数値に置き換えて『有限解析』をせずに居られない体質と性格でいたからだ。その数字の意味は、数字以上に、宇宙を解明したと云う科学者達の驕りから出来た数値である事は言うまでも無い。
地上の大地は、人類によって使い古されていて、古代人が踏み固めた土の上に、中世の人々が家を建てて、近代の者達が戦争でそれを破壊して、現代人が『再開発』と銘打ってビル街を構築していた。
人類の『欲望』は尽きる事が無く、『暴飲暴食』『異性との身体の重ね合わせ』『遊んでは寝込む時間の長さ』の分だけ、個人の本当の望みと希望と真実は、失われて行った。いつしか、現代人達は朝の時間帯に仕事に出掛けて行き、仕事をしている最中の野外で、街中で出会う見ず知らずの異性と『偶然を装って』出合うと、夜には見ず知らずの異性同士が『肌』を重ねて、激しく『愛し合う』振りをして欲望を満たしているのが常だ。翌日の朝には、「また逢おう」との約束を重ねて『くちづけ』を交わし合って『電話番号』を交換して再び仕事の為に野外に出ると、また、異なる異性との出会いが待っている不思議な『性癖』を抱えて居た。
人は子供の頃に抱く、『純粋な真実の愛』を抱き続けて成長をして行き、成人を迎える頃には、何時しか『大人』と云う括りの人種として扱われて、常に「大人であるのだから自分で判断をする」と云う事で、社会人としての一般常識的な節度を求められる行動を、より『狡猾』な大人達から教わって行き、その『抜け目ない』社会で『狡猾』な人々に対抗する為に、自らも『隙の無い人間』と成らざるを得ない社会を生き抜いている。疲れた大人が「ふと、郷里に帰ってみると」、そこには『欲望の街』には無かった『昔の見知った顔ぶれ』が存在をしていて、険しく張り詰めていた外征き顔の外見から、素の自我が顔の表情に穏やかに顔を出すものである。
現代では旅は、お金があれば簡単に出来る一方で、その異国の地から無事に帰って来る確率は極端に低い。異国の地での『嘘』と『出会い』と『口車』と『方便』に乗る事は、取り返しの付かないものであるが、人は異国を旅している間に、生誕をした『場所』ですら、再開発と異国人の移住によって、もはや原型を留めない事もしばしばである。帰郷をした仕事人の男性の旅人は、大切な『妻』でさえも異邦人に浚われて行ってしまい失っているものである。
地上の楽園は、子供達の楽園から、大人達の出逢いの楽園へと様変わりをしていた。子供達は純粋に自然界で遊ぶ場所を失い、ゲームや漫画に熱中をしていて、その結果として、偶に街中に出掛けると、街中の大人達の『狡猾さ』に『気押され』をさせられて街中の『吹き溜まり』へと足が向いて行った子供達は、危険とも知らない悪の大人達から誘惑を受けて『真実の輝かしい未来』を失って行く事を知らないでいた。
街中は、生活で出たゴミで溢れて、臭気が漂い、異国から来た『スナイパー』達が街中を周回していて、夜半には若い女性達は彼等の誘惑の誘いに浚われて行き、ビル街の街灯の灯る暗い道路は閑散としていて、反って真夜中の街の中心街は『危険』が待ち受けているような衝動の気配をしていた。
純粋な魂を持った者達は、田舎に未だ存在をしている。だからと言って、その田舎を荒らすような事をしては成らない。少なくとも、その田舎とは日本では無い事は確かである。どこか、大陸の奥地か、島々が連なるインフラの届かない青い岩礁の浅瀬の海洋の僻地であろう。世の中は分業化して行き、何時しか全体像を見る者は居なく成り、細部のまた細部に拘りを持つ『細かい人間性』が溢れていた。
エネルギー資源を、人類は無駄に使用していて、殆どの人達はその浪費と云う愚かさに気付かないでいた。その本質的意味は、エネルギー資源の使用用途を日常生活に回している事であり、本来ならば、近未来と程遠い未来に向けてそのエネルギー資源を埋蔵状態または貯蔵状態で遺して置いて、人は異星の大地を目指さなければ成らない運命に在る知的生命体であった。その為には、人はエネルギー資源の節約をする必要性がある。その方法論が近年、『再生可能エネルギー』を使用する事であると位置付けて来たのが、環境学的な地球惑星上に生きる人類と云う知的生命としての生き残り策であった。
自然界に存在をしている『風』『水流』『太陽光』等を使用して、化石燃料や核燃料などを節約して置き、将来的な宇宙開拓へと化石燃料と核燃料を回す必要性がある。それを地球上の全ての人々が理解するには、地球上の全ての人々に対して、目先の欲望の為の、資源の無駄遣いをある程度制限する事を認識させる必要性がある。
人類の未来は地上には存在をしていなく、宇宙に未来が広がっている事を、地上の人類皆に認識をさせる必要性がある。しかし、地球上の国々、民族、宗教は分断をしていて、纏まりを欠いている中で、決して人類は『1つに纏まる』事をしようとはぜずに、地球上の世界各国の立場の異なる個人の欲望を優先させる事を最優先課題としている事が問題であろう。
人類はいつしか近い未来に気付く事を要求される。『後悔』と云う重大な過ちを伴った、過去の行いに対しての『代償』と『対価』を人類自らが支払う事に成るかも知れないと云う事実を。その『代償』と『対価』とは、『後悔』を伴った宇宙開発の遅れと、エネルギー資源の枯渇が近付いて来ている事である事実は間違いが無い事が言える。
『月』にしろ、『火星』にしろ、『金星』にしろ、無人探査機での惑星探査が始まっている。その結果次第では、近い将来の人類の未来への希望が芽生える事もあり、他方で、国家間での情報の惑星探査によって得られた情報の隠蔽が存在をして、地球外の他の惑星探査で得られた情報を或る国家のみで保有していて、「何時か我が国がその利益を手にする」と云う欲望の下、世界各国が連携をして宇宙開拓をして行くと云う共通の人類の生き残り政策を立案するには、人類の知性は未だ拙いものであった。
それが、欧米でもアジアでも、第3世界であったとしても、全てに於いてエネルギー資源が失われた後では遅い事が断言出来る。
未来へと繋がる世界は、宇宙空間と云う漆黒で永久的に冷たい虚無の空間で繋がれている惑星を繋いで、惑星と衛星と云う駅※引用 銀河鉄道の夜をバウンドして移動して行く彼方に存在をしている。それは険しい、人類にとって未踏の大地である。その物語が今の時代のこの瞬間に、ここから始まる事を明言したい。
現実的な未来志向を持った人類の持って居る科学技術は、必ずと言って良い程に、異星と異星とを繋ぐ事と、科学技術の発展を臨む事の両方が、人類の明るい未来への希望の光を灯す科学者達の真実の役割である。目先の利益を優先して、この時代に無駄な再開発をし続けてしまう事は本来的に無謀な目先の利益に捉われた願望であり、その際に人類は資源エネルギーを決して無駄に使用せずに、来るべき宇宙開拓の近未来での資源の宇宙開発への有効活用を考える時代が来た事が言える。
満天の星々と云う恒星の周りに隠れている惑星の数々に、人類の将来の新しい大地が眠っていると人は将来的に気付く事であろう。しかし、その恒星と云う星々が持って居る惑星と云う大地は、実際に人類が手計算で行く事が出来る程には近くは無く、『光年距離』を伴っている果てしなく難しい冒険と危険の旅先である。恐らく、成功は程遠くて、失敗の連続に陥る程に遠大な計画だ。それでも、人は科学を崇拝して、神に祈りを捧げて、その果てしない何千年掛かるかも判らない旅路に出立をする必要性がある。それは、恐らく、アフリカ大陸南部で発生した人類の祖先※引用が、アフリカ大陸に広がって行き、ユーラシア大陸を超えて、オーストラリア大陸、アメリカ大陸へと広がりを持って棲みついた人類の歴史を塗り替える記録的な偉業と成るかも知れない。
人には2通りの未来しか存在がしていない。1つは、人は生き残り地球の外の空間と大地で種を繋げる道である。2つ目は、人は絶滅する瞬間まで快楽を追求して、地球上でのみ地球最期の瞬間まで男女が抱き合い、無駄な時を浪費する事である。この2つの方法論は、種を繋げると云う意味では似ているが、前者の方は人類の本当の生き残りと云う意味で、体裁を整えただけの後者よりも正論である。
一度、宇宙空間に旅立って行って、『光年距離』を目指したら、決して元の場所である地球と云う惑星に還ってくる事は、1世代では不可能かも知れない。そして、その目的地に着くまで要する時間は、1世代では足りないかも知れない。それを理解した上で、人類は宇宙空間へと希望を持った過酷な旅路を選択する知性を有する事が出来た、地球上で唯一の生命体であると断言する。
この閉鎖的な地上から、人類は羽を広げて旅立つ時が来た。今、人類の第2の歴史物語が始まる。
第1章『 火星有人探査の失敗とその現象 』
この物語の現在の時から時は過ぎ約15年後の月面への有人飛行を数度の失敗の後に、『完璧』な月面有人宇宙旅行を達成した、人類の最先端宇宙科学の官民の『チーム』が居た。その際に、『月面有人探査』の際に用いられた方法は、『単独宇宙船飛行航法』では無く、『時間差複数宇宙船航法』であった。
この『航法』は、『月』が地球の周りを『公転』している事を利用して、『宇宙船』の速度と『月』の公転軌道位置と時間と空間的な問題を調整して、『月』の公転軌道上に予め先に『宇宙船』が到着をする様に時間を調節した5つの『宇宙船』を、それぞれの『宇宙船』に乗組員が各3名搭乗して置き時間差を付けて『月』に向かう航法であった。
『月』は、地球の周りを約『30日間(27.32日)』※引用 Wikiを掛けて『1回』※引用 Wiki公転をしている。地球の自転周期が約『24時間(23時間56分)』※引用 Wikiであるので、太陽の周りを約『365日』で公転している地球は、ひと月に2回の『大潮と小潮』を繰り返している。その原因は、「太陽と地球と月の位置関係」である。
『月』は地球の周りを公転していて、『地球』は太陽の周りを公転している。ひと月に『2回』の『大潮と小潮』を周期的に繰り返す理由は、『14日(28日)』周期の謎である。
海洋は一般的に、日本の太平洋沿岸で考えると、『大潮』から『小潮』に向かう時に、『長潮』と『若潮』を挟んでいる。『大潮』は一般的に、『干潮と満潮』の海面の『高低』差が大きく海水が「大きく動く」事を言い、『小潮』は一般的に、『干潮と満潮』の海面の『高低』差が小さく海水が「小さく動いている」事を示している。『長潮』は一般的に、『干潮時』と『満潮時』の「時間的な間隔が長くて」潮が動きにくい時を言い、『若潮』は一般的に、「潮の流れが整流」をしていて潮の始まり状態である。
では、何故、ひと月に2回の『大潮と小潮』を繰り返すのかと云うと、『月』の位置が太陽と地球の間に或る時と、『月』の位置が太陽と地球の外側に或る時で、変化をする。それに『月』の位置が『地球』の太陽周りの公転軌道の進行方向の『前方』と『後方』にある時で変化をする。
『地球』は、自転軸が垂直方向から『23.4度』※引用 Wikiズレて傾いている。このズレは、地球惑星が太陽周りを『365日』で公転する時に『季節』と云う気候の変化を産んでいる。それは、地球の自転軸が仮に、最右端で『23.4度』外側に傾いていると仮定して、この自転軸について地球が太陽の周りを公転している時に保たれていると仮定すると、地球の自転軸が仮に、最左端で『23.4度』内側に傾いていると仮定すると、理由を理解する事が出来る。言うなれば、太陽の直射日光を浴びている地球惑星面が、最右端では『南半球』に偏っていて、最左端では『北半球』に偏っている事を明言出来る。だから、太陽を地球の公転軌道に対して平面的に横から見た時に、最右端に地球惑星が外側に自転軸が『23.4度』傾いている時には、南半球により多くの『太陽光』が当たる北半球が冬の季節である事が言え、反対に、最左端に地球惑星が内側に自転軸が『23.4度』傾いている時には、北半球により多くの『太陽光』が当たる北半球が夏の季節である事が言える。太陽の周りを公転している地球惑星の公転平面の水平方向横から見た時に、最右端(冬至)と最左端(夏至)に対して、その公転平面を手前から奥へと直行する軸の地球公転軌道上の交点は、奥の向こう側の最遠点を『春点』であり、手前側の最近点を『秋点』と置く事が出来る。
その時、ひと月に『2回』の『潮』の入れ替わりが起こるのは『時間差』である事が言える。海洋の満ち引きである『潮』は『太平洋』と『大西洋』を『潮回り』で大量の海水が移動をしていて、その『水量』は巨大であり『深海』には密度の大きな粘性の巨大な『海水』も存在をしている。
この潮回りには『地球』の自転が関係をしていて、太陽側に向いている地球表面の地表の海面が太陽からの『引力』を受けて『隆起』している場合と、地球を公転している『月』が見えて存在をしている側の海面が『隆起』している場合で状況と地球環境が異なる。時に、太陽側に『月』が存在をしている時には、地球から遠い質量が巨大な『太陽』と地球から近い質量が割と小さい『月』からの両方の『引力』を地球は受けていて、当然として、その時には太陽と地球は『月』の引力も相まって最接近距離を持つ事に成る。詰まり、昼に見る事が出来る白い『月』と云う時に、海洋の海水が最も高く成る『高潮』と成る事が言える。
また、太陽と月の間に、『地球』が存在をしている時には、当然として地球上の海水は『太陽』側と『月』側の両方に『引力』を受けて分散をしてやや『隆起』をする事に成る。これによって、稀に『低気圧』や『高気圧』が重なると、『高潮』によって海抜の低い土地では海面が急上昇をして陸地に海水が登ってきて浸水をして、『記録的な海面高さ』を取る事があり、または海面が低下して記録的な『海面低さ』を取る事がある。
また、これらは要するに詳しく説明を加えると、地球を『月』が公転している周期が約『28日』と云う事は、地球が太陽の周りを公転している周期が約『365日』であり、地球の自転周期が約『1日(24時間)』であるので、その間に『月』が地球回りを公転して、『月』が『太陽』に『最接近』をする事と『最遠点』を取る事が、ひと月にそれぞれ1回ずつ起こり得る。
詰まり、『月』が地球周りを約『28日』掛けて公転している時に、地球に対して『月』の位置が『太陽最接近点側』と『太陽最遠離点側』と、2つの2極点を取る事が言える。これは『最大公約数』『最小公倍数』と云う関係から、『月』の公転周期である約『28日』と云う時間の『1/2』をしていて『14日間』で、『最高大潮』と『最低大潮』を取り得るが、問題は太陽と地球の間に『月』が或る時には、『月』は太陽からも地球からも『引力』を受ける事に成るので、その『月』の位置も多少は地球からの『距離』を変えていて、更に、巨大質量である『太陽』と『地球』の両方に挟まれた小さな質量である『月』は、巨大質量である『太陽』と『月』の質量を加えるとほぼ『太陽』の質量であると『近似』出来るので、然程には『地球』の海洋の水に対しての『太陽』からの引力は変化をせずに、『大潮』と『小潮』の約『14日間』周期の『潮回り』には関係があるようで無く、更に関係が無いようで或る事が言える。この意味は、地球惑星は太陽系の中の1惑星としての意味合いを持っているので、9つの惑星の位置関係とその衛星の位置関係が、太陽を中心とする太陽系にとっては、地球惑星に稀にその巨大質量の位置関係によって『海洋』の海水の分布図が変化をする事もある。そして、地球の『地殻』ですら、惑星間の『流動』と云う大陸棚の砂の流れも造り出している。
物語は、数回目の『月』への挑戦の間に、人類は『数回』の『異なる航法』を試す事を行い、その『数回目』の失敗の後に、数回目の後の長い科学的見地からの試行錯誤の1回目に、『時間差複数宇宙航行法』と云う方法を考案した。
この『時間差複数宇宙航行法』は、複数の『有人宇宙船』が『月』を目指して『太陽』の方向に向かい『航行』をする方法であり、『太陽』方向を言う確固たる方角に向かって、『月』の位置と地球表面の『潮』の満ち引きを計算した上で、『5隻』の『宇宙船』が1日毎に5日間連続で朝の『7時』の『夏』時間帯、若しくは『冬』時間帯に宇宙空間を目指して発射をして旅立ち、『5隻』の『宇宙船』がそれぞれに定速を保って『数百日から数千日』掛けて1隻ずつ距離を保って宇宙空間を『航行』をする方法である。
この方法だと、『太陽』方向と云う『ターゲット』に向かい方角が明確に成り、尚且つ、『月』が地球を公転する『軌道』を計算して置く事で、その『月』の公転軌道上に5隻の『宇宙船』の全てが待機して置き、その『5隻』の『宇宙船』どれか『1隻』が丁度、『月』の引力圏の上空に入る『瞬間』を狙い、どの『宇宙船』が『月』の引力で『上陸(着陸)』をしても可能な準備をして置いて、『1隻』が『月面着陸』をした後にその『宇宙飛行士』達が『月面』で仕事をしてから、その後、『月』が『地球』の周りを公転する公転周期の約『28日間』の半分である『14日』に『28日』を加えた時間を待ってから、即ち『月』が再び『太陽』と『地球』の間に公転してくる『約1ヶ月』である『28日後』を待って、宇宙空間に残って居る『4隻』の待機をしている『宇宙船』が、『月』に上陸をしている『宇宙飛行士』をワイヤで大気の無い『月』から『引き揚げカプセル』ごと引き上げると云うものである。当然、『月』にも自転があり、この挑戦は難いと言える。
それを『高速コンピュータ(量子コンピュータ)※引用』で予め地球上で『数値計算』をして置き、位置情報の為に『月』の周りに『人工衛星』を数十個から数百個公転軌道に載せて置き、『月面』の『着陸艇』の位置情報を把握して置く事をする。詰まり、『月』の自転と公転について綿密に計算をして置いて、『宇宙空間』に待機している残り『4隻』の『宇宙船』で『宇宙飛行士』達を『精密計算』と『精密技術』で引き上げる訳である。その時、『月面』に居る『宇宙飛行士』達を引き上げる瞬間に、『月』の周りに取り付けて置いた『人工衛星』を用いて、『着陸艇』の位置情報を正確に把握する為に『計算で弾き出された位置』を算出して『マーキング』して置いて、『月』に着陸をしている『1隻』の『宇宙船』だけは『月に遺して置く探査機』と『調査子機』の『母船』としてそのまま『月面』で『稼働』をさせて置くと云う方法である。
この挑戦を成功させる国際『チーム』の『宇宙飛行士』達の『月面着陸』の映像は、地球上の全ての国々に『光通信オンライン』映像で放送させて、『宇宙飛行士』達が『月面上』に『宇宙船』を『着陸(トライ)』して『仕事』を全て終わらせた後に、『月面』から『宇宙飛行士』達を『ピックアップ』して宇宙空間に待機させている『4隻』の『宇宙船』に安全に『帰還』させてから、長い時間を掛けた『月』から『地球』への『宇宙空間移動』の後に、地球上空に再び『4隻』の『宇宙船』が帰還をする瞬間まで、地球上で、全ての人類が見守り『一喜一憂』して『その全ての瞬間を確認する様に証明』をして映像に記録して置き、『その『月面着陸した宇宙船』に乗っていた『宇宙飛行士』達『3名』とその他の『宇宙飛行士』達が、地上の海洋上の決められた地点に、『宇宙飛行士』達の『落下傘カプセル』がゆっくりと降下して来てから着水する瞬間を待ち、人類は手を口に当てながら心配をしていて、やがて『カプセル』の扉が開いて全ての『宇宙飛行士』達が、健康な状態で宇宙服をきた姿で『3人』と『残りの者達』が現れた瞬間に、TVを見ていた人々が『大歓声』を上げるに至ると云う計画である。
この成功の後、数年後に、『火星』への『挑戦(チャレンジ)』が行われる。『火星』は、『地球』から『月』への距離よりも遥かに遠く、『地球』と『火星』は、それぞれに別々に『太陽』の周りを『公転』しているので、『宇宙船』が『月』に到着をするよりも遥かに難しい任務(ミッション)である。
太陽系の第3惑星である『地球』から、第4惑星である『火星』へ向かうには、太陽に背を向けて『地球』から出発をしなければ成らない。その『必要十分条件』は、『地球』が『火星』より先行して太陽の周りを公転している状態と、『火星』上空に『宇宙船』が到着をする瞬間を合わせて、『火星』が『太陽』の周りを公転する『公転軌道上』に『宇宙船』が到着をしていて、そのまま、『火星』引力で『宇宙船』から出した『着陸艇』を火星引力によって『火星』地表へと着陸をさせる必要性がある。
その機会を逃すと、『火星』への『有人宇宙飛行』に『挑戦』をする『必要十分条件』を満たす時間を待つには、数年を要する必要性がある。
その後、『火星』の探査』には、『火星』上空の『火星』を周回する『人工衛星』から地球惑星に送られてくる『光通信情報』で、『火星』の全ての大地の『航空映像』を地球上で解析をする事で事足りる事が言える。
NASAの『火星探査』の映像を流出させているものは、全てが『合成映像』による捏造である事が言える。アメリカ合衆国は、NASAが「さも火星を地球上で初めて無人機で探査をしたと云う既成事実」を捏造して、地球上の諸外国に対して『太陽系』と『火星』での『利権』の主張を、アメリカ合衆国が行っている事を示す、捏造を行っている事が解る。
『火星』に一度、降り立った『火星探査機』から、『火星』重力が例え、『地球重力加速度』の約『1/3』であると云えども、その火星で採取したと云う『砂』の『一塊』でさえも、その『火星重力圏』から宇宙空間へと打ち上げる、現在の『地球の宇宙開発的な高度な技術』は、現在の地球惑星科学技術上では、不可能である。
『火星』に着陸した『火星探査機』から火星表面の『映像』を『光通信』を持ってしても、『火星大気』を抜けて『地球』まで届ける『高度な科学的な根拠』を、現在の地球惑星は持ち合わせていない。
NASAは、捏造を繰り返している事は明白である。
第2章『 火星有人探査の失敗とその現象 2 』
『火星』は、地球から最接近時に約『5000万km』であり、最遠離時に約『4億km』※引用 Wikiである。地球と『月』の距離が約『38.4万km』※引用 Wikiに対して、地球から『火星』までの距離の遥かな遠さが比較できる。
『月』が『地球』の周りを公転しているので、地球が太陽の周りを公転する公転速度『1700km/h』※引用 Wikiと云う『慣性速度』を『月』と『地球』が互いに持って居て、『月』は地球の周りを公転しているので、地球から『月』に向かって旅立った『宇宙船』が既に『地球』が持つ速度と同じ速度を持っていて、そこから例えば『100km/h』の速度で『宇宙船』が『月』を目指したら、その速度が『1700[km/h]±100[km/h]』の太陽に対しての速度を持つ事に成るので、然程、『宇宙船』の『宇宙飛行士』達は恐れる事は無い。
しかし、『地球』から『火星』に宇宙船で向かう事は、全く意味合いが異なる。地球が時速『1700km/h』の太陽からの公転半径約『1億5000万km』※引用 Wikiであるのに対して、その外側の太陽の周りを時速『8万6688km/h』※引用 Wikiで公転している、公転軌道を持つ『火星』の公転半径約『2億2800万km』※引用 Wikiである。
詰まり、『地球』から『火星』に向けて『探査機』を送り込もうとしたら、『地球』と『火星』がそれぞれ別々の『速度』で全く異なる『公転半径』を持って『太陽の周りを公転している』事に依って、地球から向かう『宇宙船』が『火星』との最接近距離『5000万km』を狙って、地球慣性速度を持った『宇宙船』が『太陽』の方向と反対側に真っ直ぐに時速『100km/h』の速度を持って出発をしたとしても、地球は太陽の周りを公転している軌道の接線方向に『1700km/h』を持って回転(公転)運動をしているので、そのベクトル速度は『√(1700∧2 + 100∧2)』と云う公転方向の外側への『ベクトル速度』を持って『宇宙船』が旅立つ事に成る。
太陽から見て『地球』より外側にある『火星』は『地球』との最短距離が『7800万km』外側の『火星』に向けて、太陽の周りを公転している『火星』がその公転半径約『2億2800万km』の公転軌道で『宇宙船』と少なくとも『宇宙船』が僅かに『先回り』している状態で、「タイミング」良く接近しないと成らない。
そして、『宇宙船』が持って居る小さな太陽に対しての慣性速度『1700±100km/h』と云う速度と、『火星』が持って居る巨大な太陽に対しての慣性速度『8万6688km/h』との一瞬のすれ違いの瞬間に、『火星』の大気圏に『着陸艇』を降下させて、『宇宙船』自体は『火星』の周りを回る『人工衛星 宇宙ステーション』としなければ成らない。
『火星』に着陸した『着陸艇』は、しかし、起伏の富んだ『グランドキャニオン』に様な『深い谷』を持った高低差の激しい『火星』大地に着陸をしてから『仕事(ミッション)』を『数十日間』行って、何らかの方法で『火星』上空に待機している『人工衛星 宇宙ステーション』に帰還をしなければ成らない。その時、しかし、『火星』自体の自転と『人工衛星 宇宙ステーション』の『火星』周りの公転とで、『着陸艇』と『人工衛星 宇宙ステーション』の位置は、『火星』と云う広大な惑星表面と上空で、全く異なっている『地点』に存在をしている問題を抱える事に成る。
一番の問題は、『月』の2倍を要する『火星重力加速度』に逆らって、『火星』重力圏から抜ける為の『着陸艇』または打ち上げ『ロケットエンジン』による『推進力』である。地球の『1/3』の重力加速度とは言え、その惑星としての本来の『引力』は膨大な『重力』と成って、『宇宙飛行士』達が何らかの方法論で『火星』重力圏を抜ける為に必要な方法で、『火星』上空の宇宙空間へと上がらないと成らない。
『月』と異なり、『火星』には大気が存在をしているので『気圧』があり『気流』も存在をしているから、『宇宙飛行士』達が『火星』上空に上がるにはとても『危険』を伴う事は必至だ。『火星』上空に昇った時に、『火星』の上空周りを公転させている『人工衛星 宇宙ステーション』まで、何らかの方法で『火星』上空を長距離『移動』しなければ成らない。
勿論、『人工衛星 宇宙ステーション』が、『火星』上空に『多数』の『人工衛星』を取り付けて置く事は言うまでも無い。
しかし、『火星』に一度『着陸艇』が『火星』表面に着陸したり、『火星』の上空を公転している『人工衛星 宇宙ステーション』と成っていると、その両方は『太陽』の周りを公転している『火星』の太陽に対しての『慣性速度』である『8万6688km/h』を有しているので、そこは『宇宙飛行士』達が宇宙空間に出たとしても『火星』とほぼ同じ速度で太陽の周りを移動している『速度』を持つので、取り残される事は先ずない。
1案として、『人工衛星 宇宙ステーション』への『宇宙飛行士』の『ピックアップ』方法を複雑化するか、単純化するかの方法論の考案である。『火星』には大気が存在をしているので、『宇宙飛行士』達を『宇宙服』のまま生身で『上空』に引っ張り上げる事は、『気流』が激しい事でワイヤが流されて危険である。また、気体と宇宙服との摩擦熱やら気圧変化の問題が発生する。だから、この案は採用できない。
2案として、ロケットエンジンによる『燃料噴射式』の上昇方法である。『火星』は『地球』より重力加速度が『1/3』くらい小さい事が解っている。この重力加速度の小ささは、簡易ロケットを打ち上げるのに『推進力』が小さくて済む事が言える。だから、若しかしたら、『地球上』の戦闘機レベルの推進力があれば、そのまま宇宙空間に出る事が出来るかも知れない。
3案として、複数の『宇宙船』で向かい、1つの『宇宙船』を『着陸艇』兼『ロケットエンジン』を積んだ構造にする事である。『火星重力加速度』が地球の『1/3』である事から、『発射台』が無くとも『平行感覚』のある『ロケットエンジン搭載宇宙船』ならば、離陸後に宇宙空間へと出る事が可能かもしれない。
何れにしても、やはり、『火星』には『基地兼母船』を残して行き、『探査機』と『調査子機』を『山 谷 岩 砂』の起伏の富んだ大地で『稼働』状態にして置き、上空の『人工衛星』と連動して、地球へ『通信情報』を送る事が出来る可能性も考慮して置く事が必至である。
第3章『 火星有人探査の失敗とその現象 3 』
物語に戻り、人類による火星探査は、この物語の現在から15年後に開始されて、『地球』から『火星』上空への3機の『宇宙船』の到着に向けて向かった時間は丸『10年間』を要した。
計画通りの様でいて、『火星』への『有人宇宙船』での宇宙空間での航海は、人類からしたら果てしない宇宙空間を通過して『火星』へと到着をするミッションは、計画通りに『運行』する事は叶わなかった歴史である。
地球上空へと打ち上げられた『組み立て式宇宙船』は、地球が太陽の周りを公転している中で、ロケットで打ち上げられた『宇宙船』の部品の数々は『人工衛星』としてそれぞれが地球周りを公転していて、それら『アッセンブリー部品』を『ドッキング』させる方法で、『地球上空』を自ら人工衛星のように公転する3機の『宇宙船』を人類は得た。
それぞれに慣性速度を持ち、ベクトル速度として太陽周りを公転している地球の公転軌道の接線方向にその特定の大きさの速度ベクトルを持って居る。しかし、それらは2つの『方法』と『条件』によって地球上空に留めて置かなければ成らない。1つ目の方法は、地球から打ち上げた『宇宙船』は既に地球と同じ慣性速度『1700km/h』を太陽に対して持って居て、その『宇宙船』を地球から離れない様に太陽の周りを公転する地球公転軌道と同様な公転軌道を描かせる方法である。2つ目は、地球に対して『宇宙船』を人工衛星の様に地球周りを公転させて置いて、『月』の様にその『宇宙船』を地球が『人工衛星』として保持し続ける方法である。
当然、地球は太陽の周りを公転している慣性速度『1700km/h』を常に有しているので、効率的に3機の『宇宙船』がそれぞれ宇宙空間に居ながらも、地球上空で『宇宙船』を人工衛星の様に地球を中心とする公転軌道に置いておき、3機の『宇宙船』を太陽と反対側にある『火星』方面へと向かわせるには、人工衛星としての地球上空を回る3機の『宇宙船』について公転速度を維持しつつ、ある瞬間に3機の『宇宙船』の『ジェットエンジン』を噴射してその公転軌道から接線方向に抜け出して、その公転軌道の接線方向の先へと向かう丁度『火星』が太陽周りを公転する公転軌道に辿り着く方向に寸分違わず、向かう必要性がある。これを『地球周りの人工衛星による公転軌道からの逸脱航行法』と呼ぶ事にした。
比較的に速い直線速度を持って、人工衛星としての働きを持って居る地球が保持している人工衛星公転軌道上にある3機の『宇宙船』を、丁度、『火星』が太陽周りを公転している公転軌道の『円』の通り道上に送り込まなければ成らない。それも、『火星』が太陽の周りを公転する周期である『687日/回※引用 Wiki』と云うタイミングを見計らい、『火星』が地球より、より速い速度で太陽の周りを公転している事を想定して、太陽の周りを公転している『火星』の公転軌道上に『宇宙船』が先回りして宇宙空間で待機して待てるようにしなければ成らない。最短距離でも『5000万km』である最接近距離を狙い、『火星』の公転軌道上で少なくとも『数日間~数十日間』は『火星』の公転軌道上で『待機』していて待てる『ゆとり』時間が無ければ不可能である。この『精密量子コンピューティング』計算は、勿論、宇宙空間中に『ジェットストリーム(気体の流れ)』が存在をしていないと云う最低限の条件を満たす事が要求される。
果たして、3機の『宇宙船』は、順番に『1号艇』『2号艇』『3号艇』と地球周りを公転している上空から公転軌道接線方向から離脱して旅立って行き、『火星の公転軌道』上である地点『Aポイント座標』で3機の『宇宙船』が合流をする計画である。
この計画を実行して旅立った3機の『宇宙船』は最初の『30日間』までは、『宇宙船』3台は普通の航海であった。それぞれに距離を保ち、『光通信』で前後に連なる3機の『宇宙船』は漆黒の宇宙空間の旅を、互いに『無線』で交信をしながら旅をしていた。
3機の『宇宙船』に関して、『宇宙船1号機』は『男性1名で女性2名』であり、『宇宙船2号機』は『男性2名で女性1名』であり、『宇宙船3号機』は『男性1名で女性2名』であった。コクピットにある広間には、地峡上と同じ生活を維持する為の居間のような広間があり、薄着で生活をする事が出来る『仕組み』であった。
それぞれの『宇宙船』では、男女合計『3名』が、生活の為に『食事』をして『水』で身体を洗い、『排泄』をすると云うサイクルの生活をしていた。しかし、『水』『食料』『酸素』『燃料』の備蓄量の『メーター』が段々と少なく成って行く中で、3機の『宇宙船』内に居るそれぞれの『宇宙船』内の『3人』がフラストレーションを溜めて行くに連れて、3機の『宇宙船』内のそれぞれの3人の『心』が離れて崩れて行き、『宇宙船』内での口論と口喧嘩が出始めた頃であった。
『宇宙船』が『火星』と『地球』の丁度、真ん中を通過した時点くらいに居た時に、3機の『宇宙船』の乗組員達が通信で『会話』をしながら、『今、引き返すべきである』と云う『趣旨』の会話を行い始めた。この任務は失敗をすると云う『予感』が『実感』へと変化をして、『任務』を遂行し続けると『命』に危険が伴う事を『完全に予期』した結果である。
それは地球惑星から、余りにも『遠くあてもない』初めての空間内に何も無い状態での3機の『宇宙船』内に於いての『極限状態』にある宇宙空間内での『孤立感』と『恐怖感』からくるものであり、『乗組員』にとっては『命』を掛けた『死活問題』であり、それを見守る地球惑星にとっては多少の無理をしても『挑戦』を続けて欲しいと云う『無理を強いた』願望の間に存在をしていた『極限状態』の心理である。しかし、長い年月の『計画』の上に成り立っている任務と云う『人類の希望』を掛けた『挑戦』であると云う理由に於いて、3機の『宇宙船』全てが『引き返す』と云う『任務回避案』は9名の『宇宙飛行士』全会一致の意見によって否定されて、より前方の『未知の先』を目指すと云う『根拠のない使命感』に『束縛』された『任務感』に襲われて、『宇宙船』3機全てが『火星』へと向かい『任務』を遂行する事に対しての『撤退』の『意思表示』を示す時間帯と時期を間違えるに至った。
3機の『宇宙船』それぞれに搭乗している3名の『船長』達は、何回もの『議論』を互いに重ねて、『任務優先』と云う『玉砕論』を申し出る様に、より『先に見る事が出来る『限界』と云う『未踏』の記録への挑戦と云う『ミッション』を最優先させた。その結果、恐ろしい漆黒で虚無であり『時間間隔を失った』宇宙空間に取り残されるに至った事が言える。
結局の所、『地球』からの距離が『数千万km』離れた宇宙空間でその『最終的』な判断が下されて、3機の『宇宙船』は、太陽と地球を支点とする位置座標に対しての3機の『宇宙船』がその現在居る『位置座標』を見失った時点で、『火星』到達と云う任務を目前にした『撤退』と云う苦渋の選択を受け入れる結果を得た。3機の『宇宙船』の乗組員9名は、最終的に陥った『位置情報の喪失』と云う『不本意』な結論に対して全員がパニックに陥り、地球に「引き返す」事を3機の『宇宙船』内にあるそれぞれの広間での光通信の『映像スクリーン』に映し出された9名の衰弱した自身の姿を目の当たりにしたスクリーン画面での『会議』で『撤退』と云う結論を受け入れる事が決定をした。
その時に3機の『宇宙船』が持って居る、進行方向に対して前方方向への、出発時の地球惑星位置に対して持って居た慣性速度は約『1000km/h』であった。3機の『宇宙船』の操縦席に座っていた3名の船長達は、『ジェットエンジン出力』による速度を減速する為の『逆噴射』を『宇宙船』の操作上で行い、宇宙空間上で『数分』を掛けて停止した後に『安堵』と『喪失感』と云う複雑な感情を心に抱いた。その瞬間に於ける3機の『宇宙船』の進行方向に対しての慣性速度は約『0km/h』であったが、進行方向に対して垂直方向に向けての横流れにより蓄積された慣性速度は約『300km/h』であり、3機の『宇宙船』は、『横慣性速度』と云う『想定外』の計算上では予期せぬ宇宙空間での不測の事態で少しずつその3機の『宇宙船』の間隔距離を離して行った。
すぐさま、3機の『宇宙船』に乗って居る女性『宇宙飛行士』達が『恐怖感』に『心』が捉われた表情で『緊急救助警報』を『光通信』で『地球』に届く向きに『送信』して、太陽の周りを公転している『地球』が、既に3機の『宇宙船』の地球から火星に向けた出発から『半年間』を経過している『宇宙船』内での閉塞的な時間経過を体験した後に、地球上では既に『季節』を変えている、地球惑星が『円弧』を描いた公転軌道上の太陽に対して反対側の位置にあった時に、辛うじて、『緊急通信』発信から『数時間後』に受け取った限りなく待ちわびた『返答』の地球惑星からの『光通信信号』が1隻の『宇宙船』に『文章データ』と云う形で齎された。
地球から齎された圧縮された『信号』の『文章データ』内容は、「3隻の宇宙船を遠隔操作で地球惑星に誘導をする」と云うものであった。3機の『宇宙船』の『船長』達は全責任を持って『マニュアル』操作から全自動の『オートマティク』に操縦を切り替えると、3機の『宇宙船』はゆっくりと動き出したが、『それぞれに3次元位置情報』を既に失っていて、太陽の反対側である向こう側に或る地球惑星から『断続的』な『光通信』による『高速宇宙船誘導』と云う操作が地球惑星主導による『オートマティック』出力と云う結果を機械的な動きとして出した。
地球惑星の管制塔では、『量子コンピューティング』によって、3機の『宇宙船』の『ベクトル通信方角』把握が『量子コンピューティング』操作と云う『AI機能』を駆使した『高速』算出方法により出力されて、当然として、太陽系の『マップ』も『3次元座標位置情報システム』も存在し得ないままに、3機の『宇宙船』を地球から誘導して、太陽の周りを公転している地球惑星の動きに合わせてある公転軌道上の1点の上空で3機の『宇宙船』と『合流』出来るように『高速計算算出』をしつつ、3機の『宇宙船』を進行方向であった方角と反対方向に向きを変えさせて、『断続的』な『光通信信号』を頼りに、『牽引』をし出しす操作を行わせた。
直ぐに、3機の『宇宙船』に積載されている『食料と水』『酸素』『燃料』の残量を、地球惑星にある『量子コンピュータ』内で『量子コンピューティング』に反映すると、3機の『宇宙船』が地球惑星に戻って来られる『確率』と『生存率』が算出された。
結論として得られたその生存確率の数値は、極めて『低い』ものであり、結果として反対に、地球惑星地表に待機をさせていた『救助宇宙船』を、ロケットに搭載して打ち上げる準備を決断する作業に移る事に管制塔は取り掛かっていた。
ダイレクトラインで、3機の『宇宙船』との『通信』を地球管制塔は繰り返して、管制塔の機能をフル稼働させて『宇宙船』を『牽引』する操作を行い3機の『宇宙船』を地球まで引き寄せる努力をしていると、3機の『宇宙船』から『Help Us』と云う『文章』が、時間的間隔を置いて立て続けに届いていた。
3機の『宇宙船』は『全自動モード』に既に成っていて、乗組員である『宇宙飛行士』達は、断片的な『画像』を自ら『SOS』と云う形式で地球へと送っていて、その臨場感に溢れる『危機』を『文章』の端に載せて伝えていた。
『火星』への挑戦の失敗を決定した後の数十日後、地球管制塔は3機の『宇宙船』の『座標情報』を把握して置きながら、2機の『宇宙船』に於いてはコントロール不可能状態に陥り、1機の『宇宙船』だけが制御下にある状態であった。
更に、その約100日間の後に、地球近傍まで1機の『宇宙船』を呼び寄せる事に成功をした地球上の管制塔は、その1機の『宇宙船』を地球の周りを公転する軌道にその『宇宙船』を乗せる事に成功をして、『宇宙船』内部の映像を映し出すと、3名の『宇宙飛行士』達は床に倒れている状態であった。
その1機の『宇宙船』の為の『救助宇宙船』を打ち上げる事に成功をした地球管制塔は、直ぐに、その地球惑星上の公転軌道上に捕縛した1機の『宇宙船』と、打ち上げ終えた『救助宇宙船』を『ドッキング』させてから、地球から救出に行った『救助宇宙船』に搭乗をしていた『宇宙飛行士』2名が、『宇宙船』の中に入って、帰還した『宇宙船』の内部の床に倒れている3名の『宇宙飛行士』達を抱き抱えて起こすと、その3名の『宇宙飛行士』達は全てが、『宇宙服』を着たまま、絶命をしていた。
そうして地球に帰還する事が出来た『宇宙船』以外の他の2機の『宇宙船』を『牽引』する通信は、宇宙空間の中の何らかの『阻害要因』により遮断をされていて、『宇宙船』ごと、その存在と『座標』を見失って機体を2機失ってしまった。
『救助宇宙船』の救助員2名は、意識の無い帰還した『宇宙船』の『宇宙飛行士』3名を『カプセル』に入れて『着陸艇』で地上へと帰還をさせると、直ぐにその3名の『宇宙飛行士』達の救急『医療』に取り掛かり、しかし、3名の『生命』は決して元に戻る事は無かった。
そうして、1回目の『火星』への『有人宇宙船挑戦』は失敗に終わった。
第4章『 火星探査失敗から学んだ人類の惑星探査成功への道 1 』
火星探査の失敗が齎したものは、人の命の『尊さ』と宇宙空間の過酷なまでの『怖さ』であった。所謂、救助の手の届かない所で、如何にその『人命救助』と『機体の安全な回収』を行うかであった。一度、宇宙空間に旅立つと、人が深海旅行へと向かった時や、山岳冒険に向かった時とは訳が違う事が1度目の挑戦(チャレンジ)で解明した。
一連の火星への上陸(アタック)に向けた次の全ての準備が為された。
『計画(机上計画、コンピュータ解析、イメージトレーニング)』『手配(部品調達、人員選定、資金物資調達)』『準備(人員訓練、部品の組み立て、宇宙船の組み立て、打ち上げロケットの準備、資金運営、保存食製造、ソフトの開発、通信方法の確立)』『実行(予備トライ、実践トライ、宇宙船打ち上げ、地球上空から火星方向への離脱、ベクトル方向微調整、人員のフィジカルメンタルバランス調整)』『任務遂行(宇宙空間航行記録、時間時差の克服、時間毎のルーティンワークと睡眠、食事量と体重維持、毎日の健康チェックとデータグラフ見える化、進行マイルストーン軌跡化、地球との定期通信)』『火星到着と上陸(本任務決行、火星地上マーキング、探査子機と探査艇の地上での切り離し、火星地上データ収集と火星人工衛星への情報集約、火星周回上の艦艇での分析と地球への情報送信)』『撤収撤退(光速航行による地球からの牽引、地球大地上陸)』などである。
それぞれに責任者が付けられて、総指揮系統として『管制塔』でプロジェクトトップリーダーが置かれた。それから、2度目のチャレンジが行われるのに、約10年間の月日が流れた。
先行して出発していた3隻の『無人機』の内、1隻が『火星』の人工衛星として火星の周りに周回させる事に成功をしていた。この3機は、全て同じ形状であり、同じ機能を有していて、必ず、定期的、または断続的に、その3機の無人機から『光通信』による『位置情報連絡システム(Position Information Contact System 通称:PICS)』と云うモノを開発して、地球上の幾つかの管制塔と3機の無人機を結ぶ『航海マップ軌道軌跡範囲』を得る事をしていた。
それから、地球上管制塔群と、少なくとも1機の火星上空を周回している『無人機』の人工衛星から地球へと齎される『光通信』の軌跡グラフを『3次元太陽系マップ(地球―火星間)』で曲面と立体を駆使した『グラフ上の光通信マップ』として描いて置く。
太陽周りを公転している、地球の公転周期『365.2422日※引用 Wiki』と火星の公転周期『687日※引用 Wiki』の大体の公倍数を求めると、『365日』の約『11倍』と云う事に気付くので、約『4257日』と云う数字が叩き出される。この公倍数でないと成らないと云う意味は、ある同じ『太陽―地球―火星』が一直線上に或る時から『整数倍』の或る時間の後に、再び、『地球―火星』が、宇宙空間上にて地球が同じ公転軌道位置に還って来た時に、火星が『太陽―地球―火星』とほぼ一直線上に並んだ時に、地球と火星は『最接近距離』に成ると仮定した時の方法論である。
それが、最小公倍数が約『11倍』と成る『4257日(地球時間で11年後)』と云う意味である。その時、『火星』は約『6回』の太陽周りを公転していて、ほぼ地球と火星は『最接近距離』に存在をしていると云う事が解る。
だから、この『PICS航法』では、地球から出発した『宇宙船』は、安全の為に約『11年後』を計算して、その瞬間を目指して、火星で任務(ミッション)を済ませた宇宙船は、火星上空に宇宙飛行士と全ての人員を地球惑星へと引き返す事を『目印(Landmark)』として、地球惑星に引き返して来なければ、安全性は確保出来ないと云う『計算方法』である。
そして、宇宙船がある『100km』進んだ毎に、光通信機器『Light Communication Device』を速度[0km]で放出して置き、各宇宙空間での[Point]毎に、『基準地球惑星太陽系宇宙空間』での『地球-火星人工衛星基準位置』に対して、光通信機器が持って居る『慣性ベクトル速度』を計算して、宇宙空間上での『宇宙空間の分子(宇宙大気流動:The Stream in Space Atmosphere)の流れ』に対応して、出発した宇宙船の『位置情報』の『補正』を行える方法論『宇宙空間大気流動軌跡補正理論:The Theory OF Locus Correction As to Atmosphere about Flow in Outer Space』を確立した。
この計画を持って、軌跡『Locus』を如何に把握して、挑戦(チャレンジ)毎に、経験値を重ねる事が出来るかと云う事を重視した。
これが、第2回目の『火星』への挑戦(アタック)であった。
第5章『 火星探査失敗から学んだ人類の惑星探査成功への道 2 』
第2回目の『火星』大地上陸への挑戦(チャレンジ)は、全ての準備に約10年間を要した。前半の5年間は、大きく分けて2つの事が行われた。
1つは無人機を沢山製造して、太陽系内の地球以外の8つの惑星のそれぞれの上空の衛星軌道上に、『数機』の個数の『人工衛星』と云う形で『無人機』を取り付けて置き、それぞれ8惑星の『人工衛星』軌道上空から、高感度カメラで惑星上を『さまざまな光を構成する線』で撮影した映像を、地球惑星まで『光通信』によって送信すると云うものであった。
この方法は、地球以外の太陽系内の8つの惑星に取り付けた人工衛星が、惑星周りを公転する時に当然に、地球の方角に対して或る地球以外の惑星の反対側である裏側に人工衛星が公転軌道を円回転して位置する時には、『光通信』はその或る惑星に遮断されて途絶える事に成る。
その『光通信』が遮断されてしまうと云う欠点を補う為に、人工衛星を最低限個数『4個』以上を地球以外の惑星に取り付けて使用する事にした。何故ならば、最低限4個の人工衛星が衛星軌道にあれば、その4個の人工衛星が互いに為す中心角度が大体『θ≒90°(π/2[rad])』とする事が出来る中で、地球以外の惑星に取り付けた人工衛星毎に、もし8つの惑星の全てに最低限4個以上の『人工衛星』を取り付ける事が出来たならば、それらは相対的に相互作用をして最低限『32個』以上の『人工衛星』が太陽系の8つの惑星と共に太陽を公転する事に成るので、太陽の周りを公転する『人工衛星』を『5000個以上』持って居る地球としても、太陽系内で地球の絶対的に位置が変わる地球方向側にある人工衛星に、他の8つの惑星の『32個以上』の人工衛星から地球を公転している『人工衛星』に『データを転送』して、地球の地上の管制塔で『データ集計』してから『量子コンピューティング』すると、24時間365日に於ける太陽系内全ての人工衛星からの途切れない『光通信』での『交信』が可能に成る。
これを、地球以外の8惑星の全てに人工衛星を取り付ける『無人宇宙人工衛星取付船』を先行させて太陽系内の8惑星の衛星軌道を確保して置くと、『金星』『火星』の先の『水星』、『木星』『土星』と、より遠くの惑星へと先回りして人工衛星を取り付けに行く事で、『有人宇宙船』による太陽系内『航海』では安全性が増す事が解る。
これを行うには1惑星毎に数機の『無人機』を要して、唯、この『無人宇宙人工衛星取付船』は回収出来なくて使い捨てに成るくらいに、太陽系の外部の『冥王星』までを見越して惑星公転軌道を計算して、遠くの太陽系空間まで把握する技術を先行させる。1機の『無人機』が複数の惑星に多数の人工衛星を取り付ける事もよいし、1機の『無人機』が1つの惑星に多数の人工衛星を取り付けるのも良い事にする。
火星と地球までの距離『5500万[km]~1億[km]』とすると、光の秒速『3.0×10^8[m/s]』という事を考慮すると、太陽系内惑星上人工衛星から地球上人工衛星まで真空宇宙空間の『光通信』によって『183.3[s]~333.3[s]』の短時間で、火星の人工衛星から地球の人工衛星まで『デジタル映像』を『光シグナル』として送信して、それを受信した地球惑星人類は『デジタルデータ』をコマ送りをする事が出来ると云う計算である。
土星と地球までの距離『14億[km]』とすると、『光通信』では約『4666.6[s]』の時間を要して、土星衛星軌道人工衛星から地球人工衛星まで、簡単に『光通信』が素早く届く事を物語っている。
これにより、それぞれの太陽系9惑星は、太陽の周りを公転していて自転をしている事により、太陽系の中での8つの惑星の全ての公転周期軌跡と自転軌跡が正確に判るだけでなく、それぞれの8つの惑星上大地の映像が、『赤外線』『紫外線』『放射線』『電波』などの特殊『カメラ』を用いたら惑星大気の粉塵や曇りを透過する事が出来るので、それぞれ8つの惑星独特の『地形の凹凸』や『エコー』を得る事が出来る事を先に調査をしたい訳である。
2つ目は、有人宇宙船火星挑戦(アタック)の為の準備であった。有人宇宙船なので、当然に、宇宙飛行士達が『安全』に航行して『健康』に帰還を出来る『有意義』な火星への挑戦(アタック)でなければ成らない。その為に、宇宙飛行士は、基礎体力を上げて心肺能力を高めて、そして、筋肉質な身体を造り上げる様に、トレーニングに励む必要性がある。その間、『有人宇宙船』を組み立てる前の部品である『アッセンブリー部品』を地球上である程度組み立てて置き、それを地球の周回軌道上に打ち上げる準備をする。
ロケットの建造も急ぐべきである。もし第1号ロケットの打ち上げに失敗した時の為に、予備の第2ロケット以降のロケット打ち上げ場も他の場所に建造して置いて、第2打ち上げ場、第3打ち上げ場として、比較的に互いにサポートし易い立地条件と場所に建造をする。
予め計画的に準備をしていた無人機を、太陽系の各惑星の衛星軌道に載せるべく、数十機と云う数を民間の宇宙開発企業が飛ばすに至った。この場合、官民どちらの『無人機』を用いても、総合的に、情報交換を出来る様に『国際会議』でその情報共有を結束して約束して、『宇宙開発条約』を締結した。
宇宙飛行士は、総勢20名が訓練を受けた。15人が正規メンバーであり、5人がバックアップメンバーであった。
人工衛星を火星に取り付けるのに、8年間を要して、金星に取り付けるのに、7年間を要した。その他の太陽系内惑星衛星軌道上にもそれぞれ複数個の『人工衛星』を取り付けると、それぞれの惑星大地の地形や環境を克明と映し出していた。
火星に人工衛星が8個、取り付けられた時点で、10年の月日が経過していた。そして、準備は整っていた。
15人の宇宙飛行士のクルー達が、宇宙空間への打ち上げロケットに取り付けられた『離陸用宇宙船』3台に5人ずつ乗り込むと、ロケットは、時間差を掛けて青い大空へとロケットエンジンを噴射しながら、旅立って行った。
第6章『 火星探査失敗から学んだ人類の惑星探査成功への道 3 』
恒星を公転している惑星を人類の住処とする事と、惑星を公転している衛星を人類の住処とする事は、似て非なるものである。
恒星を公転している惑星を住処とする事は、安定的な『光子エネルギー』を得ると云う事で、理に叶っている。昼間と夜が存在していて、尚且つ、四季が存在をしている。
他方で、惑星を公転している衛星を住処とする事は、安定的な『光子エネルギー』を得る事が出来ないと云う欠点がある。もし、惑星の周りを公転している『衛星』が、月のように約『28日』周期で地球の周りを公転している場合、『月』の自転も含めて、月の約『14日』間は、太陽に対して『月』は地球の裏側に存在をしていると云う事に成る。
詰まり、『月』はひと月の『半分』近くは、太陽に対して地球の裏側に『月』があり、その時、『月』は『冷却状態』であると言える。反対に、『月』はひと月の『半分』近くは、地球に対して太陽側に『月』が存在をしていて、その時、『月』は『加熱状態』であると言える。何故ならば、『月』は『大気』を持たない衛星であり、『大気』の有無は、惑星と衛星を根本的に異なるものにするからである。
これを、他の太陽系内の惑星に当てはめると、衛星には先ず、大気が一般的に存在をしていない(例外的に、大気を持つ衛星も存在している)。その分、惑星を包んでいる大気は『太陽』光による『光子エネルギー』を受けた時に、『大気(Atmosphere)』 の『比熱』が大きい事で、太陽光による『加熱』に対する『緩衝材』の役割を果たしている事が言える。
そして、夜間の『冷気』の侵入と『暖気』の放出において詰まり『放熱』に関しては、『大気』が大きな役割を果たしている。『放熱』時すらも、『大気』や『物質』や『液体』の比熱は重要な『保温材』としての機能を果たしている。
その『比熱』により地球惑星の『熱エネルギー』の放出を防いでいて、反対に、夏の熱射の『光子エネルギー』による地表の『加熱』に於いては、一見として『光子エネルギー』によって地球地表は『干上がってしまう』かの様に思えて、実は『大気』はその太陽光による『熱射』をある程度、その『大気』による『比熱』により『緩衝』してくれて、温度が『50℃』付近までは上昇するが、それ以上にはなかなか『地表 大気 海水温』が上昇をしない事が言える。原因は、特に、『海水温度』にあるようだ。
『海水』は、その量にすると、『13億3800万[m^3]※引用 Wiki』である。この海水は、深海に行く程に粘度が高く成り、更に『低温』である。当然に、比熱も普通の海水より『高く成る』。この海水を『深海』まで温める事は、地球上の毎日の昼間での『光子エネルギー』照射では先ず、全く有り得ない事である。それくらい、海洋は、『熱エネルギー』を吸収したり、暖められると『水蒸気』と成って『熱』を分散している。
元々、海水は、『比熱』が物凄く『1』に近く大きく、その熱を加えると『海水』が『吸収』する『エネルギー[J]』は大きく、しかし、水深の為の『許容量』が、宇宙空間による大気の外側からの冷却(大気からの熱放射)の為と、そして『夜』の太陽光の放射が無い『光子エネルギー』の減少(遠い星々からは光子エネルギーは届いている)から、そして地球惑星の自転と太陽からの引力によって地球の自転に合わせて大気が太陽方面に移動をしている(留まっている)事と海洋の水が太陽方向と『月』方向に移動をしている事に由来をしていて、大気や海水と云うものは、地球惑星の全体的な表面『温度を平衡』させる役割を担っている。
だから、惑星の周りを公転している衛星と云うものは、人類が『住むに適さない』事が言える。それは、大気や海洋の有無だけに寄らず、過酷な『寒暖』の『温度差』が齎す『生命』の生存温度範囲を温度の上下に超えてしまうと云う意味で『適していない』と云う事であり、しかし、『宇宙船』で一時、立ち寄る程度の事ならば、辛うじて住む事が出来るかも知れない。
だから、よく『ニュース』で、惑星の周りを回っている『衛星』に『水』の存在の有無が言われている事があるが、これは『知的生命体』の存在の可否と云う事では『存在していない』のであり、しかし『単細胞生命体』の存在の可否と云う事では『存在をしていても不思議では無い』と云う事なのである。
その結果として、惑星の探査には、その惑星の周りを公転している衛星の存在を外す事は出来ない事で、しかしながら、『衛星』は『元素資源』の少量の調達と云う点以外は、その中心にある惑星と云う母星と『衛星』との関係性が奪われる事以外には、人類が普通に居住する事を可能とする『衛星』は皆無ではないかとの仮説が立つ。
何故ならば、衛星を1つ失う事は、惑星に取っては、太陽周りを公転すると云う大切な各惑星が本来持って居る仕事を為し得なくする可能性があるからである。
話は、物語に戻って、準備を10年間掛けて、2回目の『有人宇宙船火星飛行』を目指している人類は、『物資』を先ず宇宙空間に打ち上げて、宇宙空間で地球惑星を公転している『国際宇宙ステーション※引用』を通じて、物資を上手く回収して、宇宙空間にある『収納コロニー』へと備蓄していた。後に、『アッセンブリー部品』を打ち上げてから宇宙空間で『特殊接合で組み立ててから接合して特殊工作機を使用して宇宙船を組み立てた。
その後、漸く、『宇宙飛行士』達がロケットによって、地上から旅立った。
いよいよ、第2回目の『有人宇宙船探査任務』が始まった。
第7章『 火星への道程と得られた成果 1 』
1回目の火星への挑戦(チャレンジ)の後、十数年が経過をしていた。初期の20人の宇宙飛行士は常に訓練の中に居て、学問と、宇宙で生き残る知識と、身体能力の訓練を受けていて、度々、怪我人や挫折者が出る度に、補充人員を加えて行き、最終的に宇宙船3隻にそれぞれ乗る5人ずつの宇宙飛行士15名の最終選抜を、バックアップメンバーを含めて35人で競い合ってから、その内、最も優秀な15人が、競争率2倍以上の中で『火星任務正式宇宙飛行士』として選び出された。
それぞれの15人に対して、郷里と出身国が重ならない様に『宇宙飛行士』が編成をされた。この理由は宇宙空間航行の最中に、もし同郷や同一宗教の者達が居合わせた場合には派閥が出来てしまい、宇宙飛行士達の咄嗟の判断が民族や宗教によって偏らない様に為されていた。
火星へと向かう宇宙船5隻には、それぞれに名前が付けられた。1号艇を『ナイル』艇、2号艇を『インダス』艇、3号艇を『黄河』艇と名付けた。無人の4号補給艇を『ユーフラテス』艇として、無人の5号救護艇を『新大陸マーズ』と名付けた。その5隻の宇宙船で火星へと向かう事にした。
丁度、西暦2040年代前半の半世紀を前にした時代であった。それまでの時間的な前に、地球上の各国にある民間の宇宙開拓会社が『宇宙空間』での『利益』を得る為に我先へと先を争う様に、無人機を地上からロケットで打ち上げて宇宙空間を惑星まで無人機を航行させる任務に就いていて、西暦2040年前半の頃までに、海王星、天王星、冥王星付近まで、その無人機が太陽系の内部の最も中心の太陽から遠い惑星付近まで到達をしていて、それらの惑星周りを公転する『人工衛星』を惑星上空に数機ずつ取り付けていて、『3600[s]=1[h]』で定義される1時間を基準として、真空宇宙空間中を十数時間掛けて太陽系惑星群上空の人工衛星から地球上人工衛星まで、かなり『タイムラグ』のある『光通信』の『光情報断波長』や『光通信映像情報』の『シグナル』を、太陽系内の各惑星上の人工衛星から『送信』して、地球上人工衛星にて『受信』をしていた。
その『光通信による継続的な映像情報』は、時に何らかの『阻害要因』によって『色彩』がおかしかったり、『ノイズ』が入って居たり、映像が途中『断片的』であったりしていて、その『情報』を元に、『さまざまな光線に関する解析』を行って、太陽系内の地球以外の8惑星の地上の状況や、大気元素分子組成を調べたり、地上への『エコー』検査によって大地の『成分組成分析』を行った。
他惑星上人工衛星から送られてくる情報は、地球上の人工衛星群の約『10,000個』のどれかで『受信』出来る様に、『宇宙空間内光受信半球形(2π/3[rad])アンテナ』群で受信した『断波長光信号』を、太陽の周りを公転しているそれぞれの惑星上の人工衛星から『光通信』で送信されてきて真空宇宙空間を超えて飛び込んで来た『光通信情報』が、地球上人工衛星群の中に近くの『人工衛星』で受信をして、地上の最も近い管制塔へとその『光通信情報』が『転送』されてから、『大型コンピュータ(巨大サーバー)』へと『インプット』されて、その『光通信情報』は『量子コンピューティング』により高速計算をされて『デジタル光シグナル』情報を『広範囲』に解析解明した。
地球から太陽に向けて太陽がある内側方向の『金星』と『水星』方面には、熱耐久性の強い『人工衛星』を送り、それぞれが『最高温度』『数千℃』を超える温度に耐え得る『外観』と『骨格』を持ち、内部は『半導体素子』や『半導体端子』に対する『冷却システム』を持って居る『特殊人工衛星』を地上で製造してから打ち上げて『金星』『水星』に送り込んだ。それら『特殊人工衛星』群は約『数週間』の仕事の後に『水星』や『金星』表面へと落下して行くか、太陽へと落ちて行った。しかしその短い『人工衛星』としての役割を終えた『無人機』により、『数週間』分の『水星』と『金星』表面の『実験的映像』を得る事が出来た。それらは、『特異』であり、尚且つ目新しいものであり、新鮮な『情報』を地球上へと齎した。
太陽に対して地球より外側に存在をしている『5惑星』に対しては、集中的に『人工衛星取付無人機』を送り出して、『有人宇宙船航行』の為のデータを蓄積した。
これら5惑星に人工衛星を取り付けて、送られてくる『光通信映像』を地球上の管制塔で『解析』をしていると、官民合同チームの『宇宙開発職員』達からは『歓声』が大きく上がった。5惑星の殆どは、惑星大気が濁り、粉塵のような大気の煙で曇っていた。しかし、『赤外線』『紫外線』『X線』『電波エコー』『α線 β線 γ線』等の、さまざまな『光に関する光線』を地上に照射してその仮の姿を確かめると、それらは殆ど、まるで見た事が無い『未知の大地』である『可能性』から『不確定要素』としての『大きな成果』として得る事が出来た。
当然、『貴金属鉱脈』などや『希少性金属鉱物』や『核燃料鉱脈』なども、『無人機』から地上にばら撒いたパラシュート付き『高強度惑星大地探査子機』群が、惑星大地へとゆっくりと落下して行き、未だ見ぬ太陽系の他惑星大地に不時着をしてから自動的に動き出して仕事を始める事で、その不時着した惑星上空に取り付けた『人工衛星』経由で、『光通信』によって地球上人工衛星経由で、地球上管制塔まで齎されて、その情報を取り纏めた映像と鉱物資源情報が、巷の『ニュース』番組でTV放送をされると、世界各国の人々が『喜びに笑い涙をした』。
地球上空に衛星軌道上に待機をさせていた宇宙船5隻の、1号艇、2号艇、3号艇に、それぞれ『宇宙飛行士』達が5人ずつ乗り込むと、衛星軌道に乗って地球を公転している『宇宙船』5隻は、タイミングを合わせて、地球衛星軌道からジェット噴射で軌道離脱を順次して行き、先頭に1号艇『ナイル』、右後ろに2号艇『インダス』、左後ろに3号艇『黄河』、その後ろに4号補給艇『ユーフラテス』、5号救護艇『新大陸マーズ』と比較的距離を保ちながら、高速で出発をして地球惑星に背を向けて、公転している『火星公転軌道』方向へと旅立って行った。
宇宙飛行士15名は、強化ガラスが幾重にも重ねられた前方窓の向こうの、目の前に広がる漆黒の宇宙空間に微かに『恒星』の光が見えるか見えないかを気にして、強化ガラスに反射している宇宙船内の電灯や機械の計器のLEDの七色の光を見て、この『航海』が成功をする様に『祈って』いた。