物の動きの減衰について

2018/10/22

 読者の皆様へ。

 物の動きの減衰について考えましょう。

 よく、『 乗ってるね 』とかいう言葉が使われています。物には減衰があります。例えば

、人生。子供の頃は成長から始まり、やがて成人して体力、気力が高まり、高齢化して衰えて

いきます。

 しかし、人間は次の世代に、バトンタッチして、その衰えをまた勢いへと代えて行きます。

 原人の時代を考えて下さい。人類は、未だ体も小さく、知能も低く、動きも繊細ではありま

せんでした。それを考えると、今の人間は進化発達している様に見えます。

 それは、栄養分の摂取だったり、医学の発達だったり(入れ歯などのインプラントも含む)、

道具の発達であったりします。これはあくまでも統計的な事で、未だに個人差があります。

 一方で、高度に発展した工業化の事故などにより、早くして命を落とす、また、特効薬のな

いガンやその他奇病で命を落とす者もいます。

 運動的に見ると、どうしても物には減衰があります。人でも、動き続けたら体力を失い動き

が鈍くなりますし、物が動いているにしても空気抵抗によって速度が落ちます。

 しかし、人が運動するとその熱で、付近の気体分子の動きは活発化しますし、物が動いてい

ると、空気の分子に当たり風を起こし、気体分子に運動エネルギーを与えます。

 では、エネルギーは大宇宙∞全体で保存されているのでしょうか? これは未知ですよね。

 前に風化の話をしましたが、世界中の古墳で、壁画が綺麗な状態で発見されています。密閉

された古墳です。これは、風化が起こらなかった例です。

 要するに、完全に密閉された空間では、分子が動きを持っていたのが、長い年月をかけて減

衰していって、平衡状態、詰まり動きを殆どしなくなったと推測されます。

 その減衰を平衡状態にした理由を考えてみると、温度の安定化、弾塑性衝突、摩擦でエネル

ギーを熱として失い温度平衡になった、水分による腐食が無い等、色々と考えられます。

 外世界からの隔絶をした訳です。しかし、これは芸術的には価値のある事ですが、この空間

だけは進化から取り残された、昔のままの姿を留めた事になります。

 人の願望として、『 より~に成りたい 』という物があります。これは、欲に似ています

が進化の願望だと思います。3大欲、睡眠、性欲、食欲とはまた違った贅沢な願望です。

 簡単に言えば、空を自分自身の力で飛んでみたいといった類いのもので、身近なものでは、

美しく成りたい(あらゆる意味で)というものです。これにはしかし、自分自身の努力や制限や

制約を設けなければなりません。

 纏めると、ものには衰退が有りますが、進化という方法でそれを乗り越える事も出来るので

す。

 続きはまた今度に。

                            2018年10月22日 著者